一刻も早い「終戦」を望む。

かわぐちかいじの「太陽の黙示録」で、借金取りからの突き上げを受ける高校生という立場が大地震によって消滅した登場人物の「解放感」、そして、それまで「こんな国は滅んでしまえばいいのに」と思っていた彼の心情を描くシーンがある。
もう十年以上前のマンガであり、当然震災より前のこと。そのモチーフは「終戦」であっただろう。「終戦」という「解放」がなければその後の人生がなかった人たちが沢山いただろう。
Twitterで流れて来たおもしろいネタに太平洋戦争時の米軍が兵士に向けた「日本人はどういう人たちか」の教育文がある。そこには「なにしろ一生懸命働く。一日に十時間以上も働く」みたいな文言があり、その労働条件が現代日本の労働者より数段マシであることにツイート主は驚いているわけだ。しかし我々に終戦の日は来ない。そのままツブレて行く人が今後も大量に出る。
昨日「建設的」「感情論に堕さない」ことをプライドにしてるっぽい人と日本政府についての話をした。どうも彼はハローワークに行けば「正社員、月給13万円」なんて求人が当たり前に並んでいる事実を知らないようで、それゆえに「建設も理論的もへったくれもあるか」という現在急増している声を彼は一笑に付す。なるほど、と溜飲が下がった。
一刻も早い「終戦」を望む。「国体」維持を大前提にしているから前線の悲惨など無視した議論ばかりが「建設的」とされる。こっちは無条件降伏だろうがなんだろうが構わない。「カネモチがカネモチでいつづけるための」体制にいかにヒビを入れるか。そのためになるならオラ、ヒロポンなんて打たなくても「特攻」できまっせ。