「放射能と鼻血」騒動

なんのことやら。である。
もともとしょうもないマンガ描いてたでしょ?美味しんぼを「深い」とか持ち上げてた奴って上昇志向満々の輩ばっかりだったじゃない。「一流のたしなみとして」庶民の営みを記号化して与えるだけの、しょうもないマンガだったじゃない。あーそうか。あれに政府があれだけ動揺したのは、やつらが上昇志向満々の輩で、美味しんぼを愛読してたからかいな。知ったこっちゃない。
と、したいのだが、「放射脳」なる偏見の行く末が賭かっているので扱わざるを得ない。本当に勘弁してくれ雁屋哲。やるならちゃんとやってくれ。中途半端で分かった気になってるその甘ちゃん文化人ヅラが放射能だいすき病な連中に付け込まれるんだっての。てめえの恥を反原発全体の恥にされかねないんだと自覚持てや。
原発事故後、福島とその周辺で「鼻血が出た」という声は相次いだし、私の知人にも一人いる。美味しんぼに抗議したという双葉町の役場が作ったなんかの事業計画のPDFの中にまで出て来るのが晒されていた。「原発事故以後鼻血が出た」人が多いという事実自体を嘘だとしたい人は普通にトンデモ断定でよろしい。さすがにそれほどのバカは少ないと思いたいが。
問題は、それが「放射能のせいではない」と「科学的に証明されている」という放射能だいすき病なみなさまの思い込み。
福島で鼻血が気になった人たちの多くが病院やら福大やらに問い合わせている。その時の「医学サイド」の返答を思い出してみればいい。
「それは放射能によるものではありません」
なんて断定がいっこでもあったか?
「それを放射能によるものと断定することはできない」
なるいかにもな返答が飛び交っていたはずだ。問題はここからで
「断定することができない」のになんで「安全です」が証明されたと言えるの?
まして検査を申し込んでも拒否られた、なんて話がそこらじゅうに転がってるのに?
検査もせず、断定もできないのは要するに放射能の人体への影響への医学界の研究が、この未曾有の事態に対応できるほどに進んではいないからだ。偉い医者だって分かんないんだよ。世界中でネタにされた「笑顔の人には放射能は来ません」を言ったやつが未だにのうのうと生きてる理由もこれだ。反証できない。逆に言えば断定もできていない。その程度なんだっての。
だからこその不安に何のケアもないから問題なんだよ。頼みの医学界すら「福島の人たちが被験者になり、研究が飛躍的に進む」とか言ってるものを、どうして「無害なことは科学的に証明されている」と言い切れるんだあんたらは。
なんでそんなにも「分からない」ものを野放しにして平気でいられるんだあんたらは。