大学生の40%が「全く本を読まない」

このニュースにはいろいろな反応があったが、「普通に金がないんじゃねーの?」という意見が見られなかったのが結構ショックであった。
アパート一人暮らしで仕送り5万。当然バイトせずにはやってられない。まして色気づいたガキどもが人生で最も好き勝手できる時期なのだから貴重な金は交友関係の付き合いで消え失せる。ケータイ料金月一万。田舎の地方都市ですら家賃3万台は珍しくなって来た。国公立の授業料なんて20年前の何倍になったと思ってる?どこに読書に注ぎ込める金が残るというのか。
今、500円以下で買える文庫本が新刊でどれだけあるか。読み捨てるような小説ならともかく専門書の高さはもうどうにもならないところまで来ている。日本史関係ですら5000円オーバーはざら。図書館に行けばいい?国会図書館がある首都圏や旧帝大のごっつい図書館がある一流校ならともかく、地方三流大の図書館なんて、ゼミで読む論文の引用文献探してもみつかるのは学術誌の掲載論文ばっかりとか、そういうレベルである。自治体の図書館にしても、近年はマーケティングだナンだとしょもないことを考えるところが多く、売れ筋ばっかりの本屋みたいだ。(実は書庫にたくさんあるわけだが、しょっちゅうそういう手続きをするのが好きな人と嫌いな人がいる)
そんなに大学生を、若者を、バカにしたいのかね、みなさんわ。少なくとも「大学には遊びに行く」とかヌかしても誰も突っ込まなかったバブル期の大学生に比べりゃ、彼らは一様にまじめだよ。まーたまになんの意欲も見られないようなオカネモチのボンボンも見かけるけどさ。
学問にまじめなのか、生きることにまじめなのか。この二者択一をせざるを得ない現実が問題なんじゃないか。